【過労死とは】

 わが国では、高齢化社会の進展等に伴い、高血圧性疾患、虚血性心疾患等の脳・心臓疾患につながる所見を有する労働者が増加しています。このため、ここ数年、労働者の約3人に1人が何等かの所見を有する状態となっています。
 また一方で産業構造の変化、技術革新の進展等により労働の態様は変化しているなかで疲労、ストレスを感じる労働者が増加しています。さらに「過労死」が発生し、社会的に大きな問題になっています。
 現在わが国の人口動態統計によると死亡率の第1位は癌ですが、第2位の心臓病と脳血管疾患を加えると癌を上まわり死因のトップになっています。これらの脳血管疾患と虚血性心疾患は多くの場合動脈硬化症と著しい因果関係にあることが多く、定期健康診断の項目にある血中脂質の検査即ち血清コレステロール、中性脂肪の成績と血圧測定結果や、安静時心電図所見等をよく判断してもらうことが過労死を防止する第一段階と考えられます。
 職場のさまざまな過労要因が直接労働者の生活習慣やライフスタイルにどのように影響し、それらをどのように改善していくのかが今後の課題で、安全衛生法の改正の中でも職場の健康管理の充実が重要視され、過労死の予防に本格的な取組みなされるようになりました。
 会社での健康診断結果については必ず産業医から事後指導を受け、せっかくの検査を無駄にしないように致しましょう。また産業医のいない事業所に対しては、地域産業保健センターを利用されることをお勧めいたします。