【アルツハイマー病】

 健康な人では増加しないアミロイドβ蛋白と呼ばれる物質が脳の中で増加し、アミロイド繊維が神経の外のシナプスという場所にたまることによって、神経の働きや生存が障害されておこる痴呆をアルツハイマー型痴呆といいます。このアルツハイマー型痴呆の中で、特に40歳から65歳の初老期と呼ばれる時期に発病する痴呆がアルツハイマー病です。しかし、最近では65歳以上の老年期に発病するアルツハイマー型老年痴呆との区別が曖昧となり、両者を一緒にしてアルツハイマー病としてとり扱っているようです。
 初発症状は「いわゆる物忘れ」や、意欲が乏しくなったり、周囲への興味や関心がなくなるといった人格変化で始まりますが、痴呆が初期で軽症の場合は診断がなかなか困難なこともあります。
 痴呆の場合の「もの忘れ」は健康な人の物忘れと異なり、体験したこと全体をすっかり忘れる点が特徴です。わずか数分前に経験したことをまったく何もなかったかのように忘れてしまい、忘れてしまったという自覚もありません。病状は進行し、時・場所・人物の認識が障害され、日常生活に支障をきたします。
 そのような状態が長年に続くと、言語の疎通も日常生活も障害され、寝たきり状態となってしまいます。発病年齢によってその罹病期間もさまざまですが、約10年から15年の経過で、合併症が直接的な死因のようです。
 もし、家人におかしいなと思う方がいらっしゃったら、なるべく早く専門医を受診させ適切な治療受けるように致しましょう。