~ 萩市医師会から萩市・阿武町のみなさまへ ~
地域外来・検査センターを開設するに当たり、「新型コロナウイルス感染拡大防止」のための萩市医師会長としての意見表明
萩市医師会のホームページにアクセスして頂きましてありがとうございます。会長の綿貫です。
本会は、会員数87名(令和 2 年10月 1 日時点)で45医療機関が行政や保健福祉の関係機関等と連携を図りながら、医療・介護・福祉の幅広い分野において、萩市・阿武町の住民の皆様の安心・安全につながる健康増進事業や地域医療の提供を行っております。
さて、本県の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数は、今年の3月に初めて患者が発生して以来、8月をピークに 9 月に入って発生数は減少しているものの、10月 2 日現在で、累計201名(山口県ホームページより)となり、患者発生に歯止めはかかっていない状況です。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は肺炎や重症急性呼吸器症候群、多臓器不全などに至ることもあり、特に高齢者や、持病をお持ちの方は、感染すると重症化しやすく、場合によっては死に至ることも報告されています。高齢化率の高いこの地域では注意が必要です。
一方で、萩市の医療体制は盤石ではありません。ひとたび感染が広まり重篤な症状者が出た時には、当医療圏域のみで対応することは不可能です。
そのためにも、住民の皆様にはこの場をお借りし、個人でできる予防策(身体的距離の確保・マスク着用・手洗いの励行)をしっかり実践するとともに、「新しい生活様式」にも積極的に取り組んで頂きますようお願い申し上げます。
萩市医師会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し、日々、真剣に向き合い、当地域に適した、相談・診察から検査までを行う体制づくりを模索し、9 月29日より、萩市と連携して感染疑いのある方や軽症者に対するPCR 検査を目的とした『地域外来・検査センター』(名称:萩市発熱外来検査センター)を開設しました。これにより増加する検査ニーズに効率的かつ的確に応え、必要がある方を確実に検査が受けられるようにし、さらには治療が必要な方を適切に医療機関へお繋ぎすることが可能となります。
また、一方で、今冬には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が起こる事が危惧されています。これに季節性インフルエンザの流行が重なった場合、一般の診療所や病院の外来診療の現場は、混乱に陥ってしまう可能性があります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザの同時流行を見据え、皆様に、この秋・冬に向けお願いする対策として、以下の 4 点を挙げさせていただきます。
・インフルエンザワクチンの積極的な接種
(年齢によっては公費負担があります。)
・発熱時にはかかりつけ医に相談を受けること
(普段から何でも相談できる、かかりつけ医を持ちましょう。)
・家庭内・職場内での感染予防に留意すること
(手洗いうがいをし、外出時にマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを保ちましょう。)
・地域の流行状況を確認し、冷静な判断・行動を心掛けること
(普段から地域の流行状況を WEB などで確認して下さい。)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から地域を守るためには、皆様一人ひとりの努力が必要です。感染拡大防止に向け、ご協力いただけますようお願いいたします。
私たち、萩市医師会会員は、地域の皆様が安心して医療機関にかかれるような体制づくりを目指して参ります。
これからも、行政はじめ関係機関と連携を行い、“地域住民の皆様の健康と命を守る医師会”として努力して参りますので、引き続き医師会活動へのご理解、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
令和2年10月2日
一般社団法人萩市医師会 会長 綿貫篤志